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みるこっぷ動物園二号館

柔術白帯のみるこっぷが色々書きます。 格闘技とか漫画とか美術とか盆栽とか

『Heaven’s Rain 天国の雨』感想

『Heaven’s Rain 天国の雨』 (浅丘戻・フロンティアワークス)を読んだのですよ。







あらすじ
二十一歳の櫻凛は、バイト先の弁当屋に訪れる会社員・藤岡瑛仁と不毛な関係にある。病弱な凛は瑛仁への想いを最期まで貫こうと考えているが、藤岡にもまた、生涯想い、守ろうとしているものがあった。無言のうちにできたいくつかのルールをもとに続く、すれ違いの関係。そんな折り、瑛仁の弟・暁天が現れて、「兄から手を引いて俺のところへおいで」と凛に告げ…―天使だった男と紡ぐ、永遠に続く幸福への旅路。生きること、愛することを摯実な文章で綴る温かい涙がこぼれる感動の一冊。 

「何この素敵な表紙!!」
と言って姉が買ってきたのを僕が私が先に読んじゃいました(笑)

寝る前に少し読んでみようかなあ~とパラリ頁をめくったら止まらない止まらない。


以下感想になります。
重要な部分はなるべく避けますが普通にネタバレありです










とにかく主人公の凛君が可愛いんだ!

心臓に爆弾を抱える凛君は常に親や友達を思いやって、そして遠慮して生きています。
そんな彼のいじらしさったらもうたまらない。



そんな「健気さ」「儚さ」をばっちり備えた彼に何故かイマイチ燃えて(萌えて)いないのが

凛君のお相手である藤岡瑛仁なのだ。


二人の関係性は何とも微妙

お互いに線を引いて踏み込まず、ただ体を重ねます。

彼らが気軽に喋るのは、弁当屋のバイト中の凛君に藤岡が注文するときに交わす簡単な挨拶だけ



妻帯者の藤岡と美青年凛君の不毛な関係が続く日々を変えたのが、

藤岡の弟、暁天


最終的に凛君と心も体も通わせるのはこの男です。



帯を最初読んだときに「アラアラ、兄弟3Pモノかしらウフフ」

なんて思った過去の自分を殴りたくなるような
一見暁天と凛君のピュアな恋物語です。


さて、ここからが本題

私はこの物語がどうにも好きになれなかったんです。

この物語にはファンタジー要素と言うか、宗教色ががっつり含まれています。

設定のネタバレになりますが
「サクラリン」という魂は何度も何度も短い一生を送ると決められた運命を持つ「魂」であり、
また暁天の前世は「サクラリン」という魂を見守る「天使」であったというのだ



この時点で(゚Д゚≡゚д゚)エッ!?


って感じですよ。

輪廻転生思想は仏教由来のモノで、
天使と言ったらキリスト教ですよ(まあイスラム教にも天使はいるけどさ)

なにその「聖おにいさん」は!

と読みながら一人つっこんでしまいました。


あと私が読んでいて一番もやもやしたのは

暁天の愛情のあり方です。

「櫻凛」ではなく「サクラリン」という魂を愛している彼。

何だろう。

彼の愛情は個人に向けられたものではなくその魂に向けられたもの

もはや執念に近いその思いがイマイチしっくり来ませんでした。


「これまでのリンは関係ない!今の凛が好きなんだ!」くらい暁天には言ってほしかったです。

さらに言えば、主人公は病弱設定ですが「デート中に発作が…!」的なイベントも特にありません。
凛君は入院しても割とすぐに退院してます



物語後半、凛君と暁天は同居を始め、そこにお隣さんの女の子が登場し擬似家族を形成します。

この擬似家族設定もあまり生きているとは思えませんでした

幼女かわいいけど。



この作品は、様々な魂が交差する物語です。
生まれ変わっても同じような運命を辿るという、というのはとても残酷だと思いませんか?

「サクラリン」の魂は短い命を持つ運命にあります
藤岡の魂は好きな人といっしょになれない運命にあり、
暁天の魂はある意味「サクラリン」に縛られ続けます。


ハッピーエンドに見せかけて
ラブストーリーに見せかけて

人生が無意味に思えてくるような作品でした
















初めてブログ書いたけど文章書くのって難しいなあ。
たくさん書いたら慣れるのかしら